1.凱風南よりして彼の[キョクシン]を吹く。
[棘心] 「凱風」は、やわらかな南風で母の慈愛を表し、「棘心」は、とげのあるいばらの木の芽生えで、手のかかる子を表す。
母の愛情で子はすくすくと育つが、そのため母親はいろいろ苦労するというたとえ。
2.焼け野の[キギス]夜の鶴。
[雉子、雉] 雉(きじ)は巣のある野原を焼かれると、危険をかえりみず子を救おうとし、鶴は寒い夜、自分の羽で子を覆ってあたためる。親が子を思う深い愛情のたとえ。
3.普天の下、[ソット]の浜(ひん)。
[率土]=(ソツドとも)地の続く限り。国のはて。
天があまねくおおう所と、地の続く果て。
4.千金の裘は一狐の[エキ]に非ず。
[腋、掖] 高価な皮衣は一匹のキツネのわき毛だけでは作れない。国を治めるには、多くの人材の力によらなければ成し遂げられないというたとえ。
5.[ソウリン] 実ちて礼節を知る。
[倉廩]=米穀をたくわえるところ。
経済的に生活が安定して、はじめて礼儀や節度の重んずべきを知る。衣食足りて礼節を知る。
1.[ネイゲン]は忠に似たり。
[佞言]=へつらいの言葉。
2.[テイヨウ] 藩(まがき)に触る
[羝羊]=雄の羊。⇒身動きがとれず、ぬきさしならぬ羽目になるたとえ。
3.朝菌は晦朔(かいさく)を知らず、[ケイコ]は春秋を知らず。
[蟪蛄]=夏蝉(なつぜみ)。短命のたとえとする。
⇒朝菌は晦朔を知らず=朝菌(朝生えて晩には枯れるという菌(きのこ))は晦(つごもり)と朔(ついたち)を知らないの意で、狭小の境遇にある者は広大な物事を理解できないことにたとえる。また、寿命の短いこと、はかないことにたとえる。
4.[サカネ]じを食わせる。
[逆棙(捻)]=相手の非難や抗議に対して、逆になじりかえす。
※「棙」に代えて「捩」はどうか。検定では許容字体としているが(多分JIS第2水準なので)、漢和辞典には出てこない。これは、旧字体の「戾」を新字体の「戻」に略した方法を適用してJIS漢字としただけで、異体字とも言えない字体ではないだろうか。
5.[イッチュウ]を輸(ゆ)す。
[一籌]=(「籌」は勝負の点数をかぞえる竹の棒) 一つのかずとり。
⇒(「輸」は負ける意。) やや劣る。ひけをとる。